フィンランド語で蕎(そば)のことを Tattari と言います

Finland, Helmikuu 2012
Finland, Helmikuu 2012

そばアレルギーなので、蕎麦が食べられない。日本人に生まれてきたのに損だなと思うことがある。フィンランド語で蕎麦は tattari といって、小麦粉の代わりに蕎麦粉で焼いたパンのことを tattarileipä(蕎麦粉パン)という。

フィンランドで暮らし始めて間もないときに、学校の食堂でうっかり、蕎麦粉パンを食べてしまったことがあった。あとでわかったのだけれど、小麦粉アレルギーの人のために学校の食堂が特別に用意していたものだった。その人(小麦アレルギーの人)の分を食べてしまって申し訳ないことをしたけれど、tattari という言葉を身をもって知る貴重な経験だった。

蕎麦にアレルギーのある人はフィンランドを訪れる際、tattari に注意してください。そば好きな人は、試しに食べてみてください。とても美味しいはずです。

タッタリ(tattari)と呼ばれる由来を、米原万里さんのエッセイを最近読んで知った。

ロシアには、そんなわけで比較的早く蕎が入ってきたのだが、北欧、東欧諸国が蕎を知るのは、一三世紀はジンギス汗の軍勢のおかげ。(中略)フィンランド語で tattari タッタリと呼ばれるのは、少数民族である蒙古人がタタール人を隊列に加えて軍を編制したため、コーロッパでは、蒙古軍をタルタル、あるいはタタールと呼んで恐れていた名残かもしれない。

米原万里『心臓に毛が生えている理由』角川学芸出版、2008年

この時代にジンギス汗の軍勢に参加させられていたら、蕎麦が食べられなくて餓死していたことだろう。現代のしかも日本に生まれて本当に良かったと思う。

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