短篇小説 / Short story

じつぷり
じつぷり

短篇小説の短い感想。ゴドクを含む。

短篇小説

AI搭載のインコ型ガジェット、星新一「肩の上の秘書」

インコにつぶやくゼーム氏 真鍋博による挿絵 新潮文庫旧版近未来のゼーム氏もの。主婦、部長、バーのママなどと会話しているようで、実際は、肩の上のインコ型ガジェットにつぶやいているだけのゼーム氏。そうすると、インコが状況に応じて、あるときは雄弁...
短篇小説

食パンダッシュ少女の元祖、マンスフィールド「園遊会」

キャサリーン・マンスフィールド「園遊会」小説の始まりのところで、主人公の少女ローラがバタつきパンを持って庭に飛び出すシーンがある。 English text  Away Laura flew, still hold...
短篇小説

サキ「話上手」| Saki, “The Story-Teller”

Templecombe on Apple Maps 2023ある暑い日の午後、イングランド南部のテンプルコウムに向かう列車内で、叔母に連れられた小さな女の子二人と男の子一人に、たまたま同席した独身男がお話を語って聞かせる。「むかしむかしある...
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短篇小説

踝の下のあたりがかたくこわばつた儘、尾崎翠「松林」

Ankle, 『しぐさの英語表現辞典』小林祐子著 画:改田昌直、クロイワ・カズ、研究社おそらく初夏の黄昏時、浜つづきの松林を彼とペツトの犬(太郎)がじゃれ合いながら散歩をして、帰っていく。それだけではない。黄昏時の浜辺に犬、である。何かある...
短篇小説

ふくらはぎを指の腹で、大江健三郎「奇妙な仕事」

Leg, 『しぐさの英語表現辞典』小林祐子著 画:改田昌直、クロイワ・カズ、研究社三月の終わりに附属病院がアルバイトを募集している。実験用に飼っていた犬150匹を処分する仕事だ。この大学の学生である「僕」と女子学生、私大生、犬殺しの四人が効...
短篇小説

世界終末後のラブストーリー、フリッツ・ライバー「バケツ一杯の空気」

Snowing night, Joulukuu Finland 2003世界の終末後を描くポスト・アポカリプスものといったら、真っ先に思い浮かぶのがこの短篇小説だ。だしぬけにあらわれた暗黒星が太陽から地球を奪い、太陽系の限界集落まで連れ去...
短篇小説

メリーさんのアイロニー、ロアルド・ダール「おとなしい凶器」東理夫 訳

Öland Sweden 2003木曜日の午後5時、子羊のように善良で従順な妻メリー・マロウ二(Mary Maloney)は、夫パトリックが仕事から帰ってくるのを待ちわびている。家は暖かく整えられている。妻は妊娠6ヶ月。警察官の夫を尊敬し愛...
収録作品

収録作品:ロバート・F・ヤング『ジョナサンと宇宙クジラ』伊藤典夫編・訳

ジョナサンと宇宙クジラ (ハヤカワ文庫SF) | ロバート・F・ヤング九月は三十日あったThirty Days Had September魔法の窓Magic Windowジョナサンと宇宙クジラJonathan and the Space W...
短篇小説

九月への扉、ロバート・F・ヤング「九月は三十日あった」伊藤典夫 訳

ロバート・F・ヤング「九月は三十日あった」伊藤典夫訳時は2061年、学校教育が完全民営化され、学校や教師が絶えて久しいアメリカ。春のある日、妻子ある男が会社帰りに学校教師を買って帰る。ダンビーは古道具屋のウィンドウで「学校教師」を見初める。...
収録作品

収録作品:フリッツ・ライバー『バケツ一杯の空気』(サンリオSF文庫)

A Pail of Air by Fritz Leiber「バケツ一杯の空気」深町眞理子 訳A Pail of Air「ビート村」山下諭一 訳The Beat Cluster「火星のフォックスフォール」野口幸夫訳The Foxholes o...
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