スウェーデン、カペラゴーデンのセラミック工房にあった電動轆轤は左回転だった。
多治見から留学していた人が「スウェーデンは美濃とは逆なんです、もう慣れましたけれど」と教えてくれた。
轆轤に回転方向があるということをそのとき知った。確かに以前日本でやったときは右回転だったかもしれない。スウェーデンの左回転の方が上手く扱えるような気がした。
菊練りを思い出しながらやっていたら逆向きに練っていた。工房のスウェーデン人から「上手だね、陶芸家?」と言われて、イエスと答えたが本当はウソで、以前飛騨高山の陶芸体験で一回やったことがあるだけだった。
練りの向きが反対になってしまった、と言ったら、チラッと見て、どちらでも構わないですよ、と言ってくれた。菊練りが褒められて嬉しかった。上手くいかないことがあったら、試しに反対方向からやってみるのも手だ。
カペラゴーデンで焼いたお皿やお茶碗は、あとで日本に送ってもらった。どう見ても陶芸家の手によるはずのない物体だ。しばらく使っていたが、あるときしまい込んだきり使わなくなってしまった。実家にあるはずだから引っ張り出してきて、また使いたいと思った。
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