Joulukuu, December, 12月
クリスマスカードの北斗七星
Joulukortti, Illustrated by Katja Saario 一月になって、ユヴァスキュラに住む友人のTiinaさんから、今年も自作のカレンダーが届いた。 添えられたクリスマスカード(Joulukortti)の裏面には、...
フィンランドの小箱
Gift from Finland, December 2022 フィンランドの友人から国際郵便の小箱が届いた。少し振ってみる。ガサガサ、ゴトゴト音がする。 コーヒー(たぶんJUHLA)とサルミアッキの詰め合わせに違いない。よく見たら、箱の...
スウェーデンへの国際郵便に鬼滅の刃の切手
鬼滅の刃の切手 スウェーデン人と結婚した妻の従姉妹が、ストックホルム郊外で暮らしている。毎年この時期にクリスマスカードを出している。 小学生高学年になる男の子がいるので、今年は鬼滅の刃の切手から、主人公とおぼしき男の子が、風神雷神図の風神の...
フィンランドで葛根湯
Näsijärvi Finland 1st of Jan 2004 フィンランドにいたころ、高熱を出して寝込んだことがある。2003年のクリスマス休暇中に、エストニアのタリンへ遊びに行って帰ってきた直後のことだ。 タンペレ郊外にある国民...
話せば長くなるのですが
Valkovuokko, finland 2005 「真珠湾を忘れるな!」と彼らはいった。「忘れてたまるか!」とわたしたちはいった。 リチャード・プローティガン「タコマの亡霊の子供ら」藤本和子 訳(『芝生の復讐』所収)新潮文庫Richard...
#031 半音階の和音のように、H・E・ベイツ「クリスマス・ソング」大津栄一郎 訳
雨の降るクリスマス・イヴの午後4時、レコード店の二階で声楽を教えるクララのもとに、一人の青年が訪れる。茶色のオーバー、茶色のソフト、こうもり傘、という出で立ちの青年は「クリスマス・ソング」を探している。
二〇〇五年冬、ヘルシンキの栗鼠
梅雨に入ってとても蒸し暑いので、ためしに冬のヘルシンキのことを思ってみる。二〇〇五年十二月初旬のヘルシンキ、雪がちらつくある日のことが脳裏に浮かぶ。アパートの窓のすぐ外にある木の枝先に栗鼠がとまっていた。栗鼠はじっとして動かない。
古い記憶がよみがえる、A Village After Dark / Kazuo Ishiguro
Helsinki 2005 生まれつき三半規管の出来が悪いのか、子供の頃から方向音痴なところがある。加えて、フィンランドでもよく道に迷ったのは緯度が名古屋より高く地磁気の感覚が微妙にズレていたから、なんてことも原因だったかも知れない。 ヘル...