実家の近くに羊神社というとても小さな神社がある。子供の頃は、この神社の境内でよく遊んでいた。普段は近所のお年寄りが散歩のついでに寄るぐらいの、静かで小さな神社だが、12年に一度干支が未の年だけ世間から注目を集めて、お正月に少々ざわつく。
今年もお元旦に家族が集まって、せっかくだから初詣にでもと出かけたら、最後尾が見えないぐらいの長蛇の列が出来上がっていた。わざわざ観光バスで乗り付けてくる人たちもいて、ちょっと驚いた。
前回よりも人出が多いような。「お賽銭箱のある所まで一時間ぐらいかかるよ」と警備の人に言われ、寒いのにみんな頑張って並ぶんだなあと感心する。
ぼくの家族内には、この寒空の下長時間我慢して並ぼうという者はおらず、「風邪をひくから」とか言いながら、すぐに家に引き返してきた。
でも、なぜ「羊神社」なんだろう。昔はこの辺りに羊が生息していたのだろうか。羊神社のことをインターネットで調べていたら、羊神社のホームページを見つけた。
社名の由来
式内 羊神社 由来略記
群馬県多野郡にある「多胡碑」に関係ある
「羊太夫」(この地の領主)が奈良の都にあがるときに
立ち寄っていたゆかりの屋敷がこの地 現辻町にあり
この地の人々が平和に暮らせるため
「人心を安らかに」という願いをこめて
羊太夫が火の神を祀ったといわれ、羊神社と呼び称えるように
なったと伝えられている。
「人心を安らかに」という願いは、現代も変わらない。むしろ、ますます安らかではない時代になっているのかもしれない。とにかく今年はできるだけ平和な一年でありますように。
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