二月に出張で、初めてヘルシンキを訪れることになった知人から、何か気をつけることがあるかと問われたので、思いついたことを三つ伝えておいた。二月のヘルシンキの歩き方参箇条だ。
その壱、とにかく寒い
シベリアからの寒波が吹き荒れると、ヘルシンキの人でもうんざりするほど寒くなることがある。
その弐、頭上に注意
とはいえ、下旬になって気温が少し上昇してくると、ビルの屋根に積もった大量の雪や氷が溶け落ち、道を歩いている人の頭を直撃するという大事故が毎年あとをたたない。
その参、犬の糞は気にしない
頭の上ばかりに気を取られていると、足元がお留守になる。路上を覆っていた雪が溶けてくると、その下から犬の糞の層が顔を出す。前年からの越冬分も含め大量に。避けて歩くことは不可能なので、踏んでもいちいち気にしないこと。人間の器が試されるところだ。
というのは三年前の話。今年2020年の冬は記録的な暖冬だと伝え聞く。こんなに暖かい冬は、ヘルシンキにとって「太った郵便配達人と同じぐらい希である」。この冬については、上記のアドバイスは無用にちがいない。
ところで、一月から三月までのヘルシンキは、ぼくにとっては一年で一番面白いところだけれど、一般的に、この時期好んでヘルシンキに出かけていく人は稀ではないだろうか。出張などで訪れざるを得ない人はどう感じているんだろう。
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