タンミサーリの寺子屋

自分の「最終学歴」を振り返ると、なんだか居心地が良くない。
むりやり抱っこされた猫のように、グルングルンして逃げ出したい気分だ。
どうしたらいいんだろう。

試しに、フィンランドのタンミサーリ(エケナス)の森にポツンとある一軒家の、寺子屋のようなところをぼくの最終学歴地としてみたらどうだろう、と考えてみる。

そこに暮らしていた先生のところで、タバコとキノコとコーヒーの香りに包まれ、文字通り薫陶を受けたことが、自分の人格に大きな影響を与えたことは間違いない。30才を過ぎてからだったので、普通よりだいぶ遅かったかもしれないけれど。

ということで、ぼくの最終学歴は「タンミサーリの寺子屋」です。
やれやれ、これで落ち着ける。
陽当りのいい切り株の根本にちょうどいい窪みを見つけた猫のような気分だ。

現代の日本にも寺子屋があったらよかったのに。

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