映画
ヘルシンキのデヴィッド・リンチ
Palace Hotel, Eteläranta Helsinki FInland 2006 フィンランド人の友達の奥さんが結婚前、ヘルシンキのUnioninkatuのアパートで一人暮らしをしていたころ、近所でデヴィッド・リンチにそっくりな...
フィンランドには蝉はいなかった
Helsinki Heinäkuu 2006 友人のフィンランド人映像作家の夫妻が、名古屋に滞在していた夏のある朝「すぐ外の電信柱から、アラーム音がうるさくて、朝早くに目が覚めてしまった。あのノイズは何だ?」と、不満を漏らした。 よくよく話...
日本人です。フィンランド人です。
ORION 2006 わたしたちは引き合わされた。わたしは、ボゴタのロス・アンデス大学の教授だと告げ、コロンビア人だと説明した。 彼女は、考え深げにたずねた。「コロンビア人てどういうことですの?」「きあ」とわたしは答えた。「一種の信仰の表...
ジム・ジャームッシュのヘルシンキ
Helsingin tuomiokirkko Helsinki 2004 ジム・ジャームッシュの映画『ナイト・オン・ザ・プラネット』のヘルシンキ編冒頭部分。マッティ・ペロンパーが運転するタクシーが、冬の早朝5時過ぎに大聖堂前の広場をぐるぐる...
赤いヤカンを探して、アキ・カウリスマキ『罪と罰(Rikos ja rangaistus)』
「処女作にその作家のすべてがある」と言い出したのは誰か知らないが、アキ・カウリスマキ(当時26歳)の処女長編映画『罪と罰(Rikos ja rangaistus)』(1983年)にはピッタリの言葉だと思う。
ヘルシンキのセルフレジ
「君に見せたいものがあるんだ。とても日本的なものなんだよ。何だと思う? 雪橇をやった後そこへ行こう」とJ.Rがニヤリとしていった。2012年にフィンランドを訪れたときのことだった。
いくぶんか幸福な存在によって演じられる悲劇『ウディ・アレンの夢と犯罪 (Cassandra’s Dream)』(2007)
映画『ウディ・アレンの夢と犯罪』は、ウディ・アレン監督による「ロンドン三部作」の三作目にあたる。英語の原題はCassandra's Dream、カッサンドラの夢。oxymoron的というのか、不吉なタイトルだ。夢や希望がかなうことはなさそう...
無垢なものに向かってひた走る姿に感動する ウディ・アレン『マンハッタン』(1979)
Kaivopuisto, Helsinki Finland 2005 「ニューヨークのマンハッタンを舞台にした、ロマンティック・コメディ」というありがちな説明より、このセリフがウディ・アレンの映画『マンハッタン』のプロットをよくあらわしてい...
ヘルシンキでの火事と黒澤明の映画
VR:n makasiinit Helsinki 2006 2006年5月5日金曜日、その夜8時頃からEerikinkatuにある名画座ORIONで上映予定の、黒澤明の『白痴』を見るために、僕とうちの奥さんはヘルシンキ中央駅の前をのんびりと...
『セッション(Whiplash)』のフレッチャー vs. 『セロ弾きのゴーシュ』の狸の子
Tampere, Finland 2003 去年から、うちの奥さんがマヨネーズを自分で作るようになった。市販のマヨネーズが嫌いな僕のために、というわけではなく、美味しいポテトサラダを食べたいという、彼女の食い意地を出発点とした習慣だ。 自家...