ヨーグルトが好きで毎日食べている。自分で作れないかといろいろと試したが、上手くできなかったり、レシピによっては意外とコストが掛かったりして長続きしなかった。
数年前に檀一雄のレシピを知ってからは、このレシピで作り続けている。これは檀一雄が高校生のころの独逸語の佐藤通次先生から習ったやり方だそうだ。
その製法は至って簡単である。
「ヨーグルト」 檀一雄『檀流クッキング』中公文庫
毎朝配達されてくる牛乳の中に、まず米の麹を二、三粒入れる。ビオフェルミン(乳酸菌製剤)の粉末を、ほんの茶匙三分の一ぐらい入れる。エビオス(乾燥ビール酵母製剤)の粉末をこれまた茶匙三分の一ぐらい入れる。
この三つのものを、牛乳の中に入れたら、お箸でよく掻きまわして、大体一昼夜ばかり放置すると、次第に凝縮してきて、自家製ヨーグルトが出来上がるのである。
もちろん、夏と、冬とでは、出来る速度が違い、夏は雑菌が混入するのか、得てして、不味のものができやすいが、春や、秋や、冬は、ヨーグルトに変る時間は、多少遅れても、大変おいしいヨーグルトが出来上がることは確実だ。
我が家では牛乳ではなく豆乳で作るのだが、とても美味しく出来上がる。「茶匙」というのがどのぐらいの分量なのかよくわからないが、豆乳1リットルに対して適当に小さじ1/2ぐらいの分量を入れている。また、米糀のかわりに塩麹を小さじ1/2ぐらい入れて、スプーンでクルクルっとかき混ぜる。
容器に布巾をかぶせて輪ゴムで止めて、部屋の中の日の当たる暖かいところで日光浴をさせておけば、冬でも2日ぐらいでプルンと凝固してくる。発酵が進み過ぎる前に冷蔵庫に入れて、出来上がり。うちの奥さんは過発酵になってしまったものは好きではない。癖はあるが、それはそれで美味しいと思うのだが。
美容と健康によいかどうか、便通などの効果についてはわからない。味については、自分で言うのもなんだけれど美味しいと思う。豆乳ヨーグルトを簡単に適当に作ってみたいという、僕のような無精な人におすすめしたい。
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