逃亡しようとしてもとてもその見込はありません。ほかの人とは全く違った服装をしているのです。裸で逃げられるならともかく、そうでない限り、どうしてこっそりと逃げおおせることができましょう。たとえ裸で逃げても、頭を丸く剃ったり、耳の先を切ったりしているので、すぐ見つかるのは必定です。
トマス・モア『ユートピア』平井正穂訳 岩波文庫
Thomas More, “Utopia” (Libellus vere aureus, nec minus salutaris quam festivus, de optimo rei publicae statu deque nova insula Utopia, 1516)
平沢 進の曲は「地球ネコ」だが、近所にいるのは地域ネコだ。
地域ネコは、ヒトの都合にあわせていろいろと処置を施されている。片耳の先がちょっと切られているのがその印だ。
野良ネコ時代より活動範囲が狭くなるのだろうか、いつも同じ所でゴロついている。
そういえば最近、自分はあまり遠出をしていない。いつのまにか地域ビト化しているのではないだろうか。おもわず自分の右耳をそっと触った。
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