2005年頃、ヘルシンキでのこと。
フィンランドとロシアの国境で、中国人が日本の偽造パスポートを使い、日本人になりすましてフィンランドに密入国しようとする事件が多発している、というニュースを友人のヤンネさんが教えてくれた。
「フィンランド人にとっては、中国人と日本人を正確に見分けることはほとんど不可能。そこで、日本人かどうかを見極める判定用の質問リストがフィンランド当局によって作成され、国境検問所に配布されている」とのことだった。
新聞に例として掲載されていた、日本人なら誰でも答えられるであろう(とフィンランド人が考える)5つの質問のうち、4つを覚えている。
【問1】現在の天皇の名前は?
【問2】現在の総理大臣は名前は?
【問3】日本で一番高い山は何か?
【問4】日本で一番長い川は何か?
こんなことで偽装日本人を見破ることができるのだろうかと、首をひねってしまった。ヤンネさんは「それよりも、フィンランドに何しに来たのか訊ねてみればすぐわかるよ。ムーミン、アラビア、マリメッコが目的なら日本人に間違いない」と皮肉っぽく云った。
ギクッ、図星だ 、と思った。個人的にはそこに、サルミアッキとカレリアンピーラッカが加わればなお正確だ。
ところで、ぼくは天皇陛下の名前を知らなかった。単に「天皇」、「平成天皇」でいいと思っていた。フィンランドへの密入国試験では、過去に出題率の高い基本問題なのかもしれない。
コメント
尖閣諸島はどこの領土ですか?
でもいけるかと。
いけそうですね。その場合、フィンランド人が考える真正日本人としての模範解答が気になるところです。「尖閣諸島って何?」だったりして。