短篇小説 #034 猫との遭遇、ロバート・F・ヤング「ピネロピへの贈り物」 いわゆるファーストコンタクトもの。ただし、地球人が宇宙人に、ではなく、宇宙人の少年が猫に初めて遭遇した話。 2020.02.26 2024.05.03 短篇小説
日々 キノコと音楽 近所のスーパーマーケットでは、やや古風な音楽がかかっている。 おとといはクリスタルキングの「大都会」、きのうはビートルズの「レット・イット・ビー」、きょうは、ジョン・ケージの「4分33秒」だった。 なんなくキノコ鍋が食べたくなって、しいたけ... 2020.02.24 2023.10.02 日々
日々 帰ってきた母さん弁当 確か今から2年ぐらい前、ほっかほっか亭のメニューには「母さん弁当」というのがあった。いつの間にかメニューから消えてしまい、ちょっと残念だなと思っていたら、最近、リニューアルして帰ってきた。 まさか、今年は原材料の「母さん」が豊作で「母さん」... 2020.02.23 2023.11.08 日々
フィンランド ヘルシンキのラウンドアバウト 11月のヘルシンキ郊外のラウンドアバウト。大相撲の土俵のようだ。円の中には何もない、というか「空」がある。河合隼雄の中空構造的物件だ。交差点ではなく、空差点。 2020.02.22 2024.05.06 フィンランド
日々 ガーゼもないんです 近所のドラッグストアで。 白い上っ張りを羽織った初老の男性店員に「ガーゼはありますか?」と訊ねたら、「ガーゼもないんです」と申し訳無さそうに云われた。 「いわんや〇〇○をや」、と言わんばかりの表情に、高校時代の漢文の先生だった木島先生の顔が... 2020.02.21 2023.10.02 日々
フィンランド ドイツ軍の置き土産 2006年の6月、フィンランド南東部の湖水地方を訪れたときのこと。友達数人と、湖の中程にある小さな島に、手こぎボートで乗り付けて、林を散策していたら、古めかしい飛行機のような残骸に出くわした。散らばった金属の腐食の進みようから、かなりの年代 2020.02.20 2023.11.08 フィンランド
日々 天使が通り過ぎていった 穏やかな土曜日のお昼前のこと。 下校途中の近所の小学生男子が、「……っぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいお……」と叫びながら、駆け抜けていった。 一瞬、時が止まったように、あたりが静まり返った。まるで天使が通り過ぎ... 2020.02.19 2023.02.15 日々
フィンランド フィンランド語のR Kipina, Ylinen Finland 2012 フィンランド語の「R」の発音は、英語の「R」とは違う。英語では、舌はどこにも付けないが、フィンランド語では、舌先を軽く上顎につけて、息を吐きながら震わせて発音する。 ある時、「R」を名... 2020.02.18 2023.11.08 フィンランド
日々 離発着場 ひとり境内に彳みしに、わッという声、笑う声、木の蔭、井戸の裏、堂の奥、廻廊の下よりして、五ツより八ツまでなる児の五六人前後に走り出でたり、こはかくれ遊びの一人が見いだされたるものぞとよ。二人三人走り来て、わがそこに立てるを見つ。皆瞳を集めし... 2020.02.17 2023.09.21 日々