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日本で初めてのヘレン・シャルフベック / Helene Schjerfbeck 展、でも名古屋には来ず

フィンランド
Jyväskylä Finland 2006
Jyväskylä Finland 2006

どんな用件でも、フィンランドの友人知人からメールなり、ハガキなりが届くととても嬉しい。昨日、フィンランドのTammisaari (スウェーデン語では Ekenäs)に住んでいる知人のNinaさんから、久しぶりにメールが送られてきた。Ninaさんは、Ekenäs Museum Center EKTAで写真専門のキュレーターをしている。

ヘレン・シャルフベックの記事、日本経済新聞「美の美」欄

そのEKTAに日本のジャーナリストが取材に来たそうだ。取材の目的はフィンランドの至宝、画家のヘレン・シャルフベック / Helene Schjerfbeck についてだった。Tammisaari(Ekenäs)には、1925年から1944年まで滞在して作品の制作をしており、EKTAにも彼女の作品が収蔵されていて常設展示室で見ることができる。

Ninaさんの用件というのは、日本経済新聞新聞の「美の美」欄で紹介されたヘレン・シャルフベックの記事の中で、「EKTAへの取材の件が触れられているかどうか。ついては、新聞の記事を添付するのでEKTAのことが書かれていれば、そこを英語に翻訳して欲しい」ということだった。

フィンランドからのメールに日本経済新聞の記事の画像が添付されてくるというのも不思議な感じがしたが、ともあれその新聞記事を読んでみたところ、EKTAのことは言及されていなかった。

実際取材に来た日本のジャーナリストというのが、日本経済新聞なのかどうか僕は知らないし、まあ、日本の新聞で紹介されれば、EKTAとしても「よかったな」ぐらいのことだったのだろう。

ところで、5月17日付の日本経済新聞の「美の美」によると、ヘレン・シャルフベック「The Convalescent」(フィンランド語による音声解説あり)が、2006年の人気投票で、国立アテネウム美術館 / Ateneum Art Museum に収蔵されている数々の名品中、「フィンランドで最も愛されている絵」の第二位を獲得したそうだ(気になる第一位がどの作品かは記事では紹介されていなかった)。2006年には、ヘルシンキに住んでいたし、アテネウムには何度も訪れていたので、きっと見たことがあるに違いないのだけれど、そのニュースのことはまったく知らなかった。

この季節のTammisaari(Ekenäs)は、天国のように美しい

Ninaさんからのメールによると、Tammisaari(Ekenäs)は、一年を通して最も美しい季節に入ったということだ。僕もこの時期のフィンランドが天国だということはよく知っているだけに、このところの名古屋の30度を超える暑さによけいにうんざりしてしまう。EKTAには日本語が少しわかるという、Summer-Employee(夏季限定のスタッフ)もいるそうなので、この夏、日本からフィンランドに旅行をする方がいれば、ヘルシンキからちょと足を伸ばして(VRでKarjaaにてHanko行きに乗り換える。計2時間ぐらい)、Tammisaari(Ekenäs)を訪れてみることをお勧めしたい。

ヘレン・シャルフベック 魂のまなざし、フィンランドを生きた女性画家の軌跡 東京藝術大学美術館

一方、東京藝術大学美術館では6月2日から「ヘレン・シャルフベック 魂のまなざし」展が始まった。サブタイトルの「女性画家」というところが、ちょっと気になる。フィンランドでこのような紹介をしたら議論になってしまうかもしれない。ともあれ、日本では最初の大規模な展覧会だそうで、目出度いことだ。東京の後は、仙台、広島、葉山と巡回するそうだが、名古屋には来ない。フィンエアーのヘルシンキ行きが中部国際空港から毎日のように飛んでいるのだから、ちょっとぐらい名古屋に寄ってくれてもいいのにと思う。

ちなみに、ヘルシンキのアテネウム美術館では、僕の好きなタピオ・ヴィルカラ / Tapio Wirkkala に関する写真の展覧会が始まった。Pentti Sammallahti の名前もある。

しかも、6月2日から6月17日まで入場無料の特別サービスがあるらしい。いいなあ。どうも最近、私的に必須の栄養素である「フィンランド」が不足してきたような気がする。とりあえず手元に残っているサルミアッキでも食べて、「フィンランド」を補充しておくとしよう。

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