「私の音楽は、あらゆる色を含む白色光に喩えることができよう。プリズムのみが、その光を分光し、多彩な色を現出させることができる。聞き手の精神が、このプリズムになれるかもしれない」アルヴォ・ペルト
CDブックレット内のヘルマン・コーネンによる解説から(訳:高岡 明)
ヘルシンキにいたころ、公立図書館のKirjasto10(通称:Helmet)から音楽CDを借りてきては、自分のiBook G3 (Jaguar) にコピーして聴いていた。
CDジャケットの美しさに惹かれて借りてきたものの中に、何と発音して良いのかわからず、勝手に「パルト」と呼んでいた音楽家のCDが少なからず含まれていた。
モノトーンの冬のフィンランドを窓越しに眺めながらその楽曲を聴いていると、自分の居所があやふやになるようで、どこか物悲しい気分になった。
この前、中古CD屋で見かけて、懐かしいなと思って手に取った。青空が広がる冬の日の午後、畳の部屋の日向スポットで寝転んで聴いていたら、天へ召されるように眠ってしまった。目が覚めた時、すごく遠くまで行って、戻ってきたような気がした。ふう。
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