2019-11

日々

落葉コレクション

Helsinki 2005 このたびは幣も取りあへず手向山紅葉の錦神のまにまに 菅家 近所の公園で女の子たちがぶらんこを漕いでいた。フラゴナールの絵画ではないけれど、木漏れ日の陰にキューピッドがひそんでいそうな光景だった。 その傍らに自転車...
収録作品

収録作品:星新一『ボッコちゃん』新潮文庫

星新一『ボッコちゃん』新潮文庫の収録作品。巻末の解説は筒井康隆。
短篇小説

#030 ジュンパ・ラヒリ「セクシー」、粉のかけ方に感心した

Helsinki 2012 一月のある日、ボストンのデパート〈ファイリーンズ〉の化粧品売り場で、客としてたまたま居合わせた男が、若い女に粉をかける。 ミランダは二十二歳。大学卒業後、故郷のミシガンを離れ、ボストンの公共放送のラジオ局に勤めて...
日々

毎朝シンディ

Jyväskylä 2012 うちの奥さんは、 本人は全く気づいていないようだが、毎朝、固くなったジャムの瓶の蓋を開けるときシンディ・ローパーの顔になる。 そのことを言わずに20年以上経ってしまった。せっかくなのでもうしばらく黙っていようと...
収録作品

収録作品:ジュンパ・ラヒリ『停電の夜に』(新潮クレスト・ブックス) 小川高義 訳

A Temporary Matter by Jhumpa Lahiri 停電の夜にA Temporary Matter ピルザダさんが食事に来たころWhen Mr. Pirzada Came to Dine 病気の通訳Interpreter...
フィンランド

フィンランドの舞姫

「そうらみろや、息がなくても虫は生きているよ。あれをみろ、そげた腰のけむり虫がこっちに歩いてくる。あれはきっと何かの生まれ変わりの途中の虫であろうな。」 土方巽『病める舞姫』白水社 「子供のころ、マイケルが大好きで、彼の音楽に合わせてよく踊...
フィンランド

ヘルシンキで写真のプリントを買う

 

 
フィンランド

フィンランドの岩魚釣りで失われたミミズ

Juhannuspäivä 2006  あそこで釣りをしたのは、たった一度だけ。 持っていたのは30/30のウインチェスター銃だけで、釣具はなにも持っていなかったから錆びた古釘を見つけてきて、それにわたしの幼年時代の亡霊のような白い糸を結び...
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