短篇小説 #038 ジョン・チーヴァー「巨大なラジオ」村上春樹訳、ザブザブ読める ジョン・チーヴァー「巨大なラジオ」村上春樹 訳(『巨大なラジオ / 泳ぐ人』新潮社) たとえば1970年代日本で、陽の当たる屋上で寝転んでいる忌野清志郎(高校生?)の、内ポケットのトランジスタ・ラジオから流れてくるのは、リバプールやベイエリ... 2020.05.16 2024.11.20 短篇小説
日々 ショーケンのショパン つい先日、もじゃもじゃヘアーが印象的なジャン=マルク・ルイサダのCDを自宅で聴いていたら、隣の部屋にいたうち奥さんが血相を変えてすっ飛んできた。すごく聞き覚えがあるが曲名は何かとたずねるので、ショパンの《ワルツ 10番ロ短調》と答えた。 2019.03.29 2022.05.05 日々
フィンランド カレワラの日にタピオラ pimiössä, Tapio 2004 2月28日はフィンランドではカレワラの日(Kalevalan päivä)だ。 シベリウスの交響詩《タピオラ》を聴く。この曲を聴くと、フィンランドで最初に留学した学校の森と湖、そこで知り合った写真学... 2019.02.28 2024.05.06 フィンランド
日々 『のだめカンタービレ』を大人買いする Tallinn Estonia 2003 大人歴四半世紀の年齢になって、はじめて漫画を「大人買い」をした。買ったのは、『のだめカンタービレ』 (二ノ宮知子)全25巻だ。 30代半ばにフィンランドで数年暮らして、シベリウスやアルヴォ・ペルト、... 2019.02.19 2023.09.23 日々
日々 トルトゥリエと銀杏、ペレーニとグヤーシュ チェロを習っている同年代の友人がいる。 彼女の好きなイッセー尾形がチェロを習い始めたことに影響され、20代の頃から趣味として、かれこれ20年間ほど名古屋在住のチェリストの元へコツコツとレッスンに通っている。 2018.12.14 2024.02.23 日々
フィンランド ノーザンライツには届かなかった Finland 2004 オーロラが空全体を覆い尽くす妖艶なまでに青い燐光を帯びて天空を変幻自在に揺れ惑う夜の巨大なカーテン霊妙な命をほとばしらせて舞い踊る巨大な光の蝶高柳誠『放浪彗星通信』書肆山田 2017 フィンランドのタンペレ郊外にあ... 2018.10.03 2022.06.10 フィンランド
日々 シベリウスの頭上を舞う鳳凰 今年5月のゴールデンウィークに、家の近所で平面的鳳凰を見かけた。迷い猫のように途方に暮れている様子だった。知らん顔もできないので、日本の法律に従い、然るべき方面に届けた。 それから3ヶ月ほど経った8月初旬、所轄警察から、8月2日までに元の持... 2018.08.30 2023.03.11 日々
短篇小説 #019 H・E・ベイツ「歌う猫」、猫のスージーが歌うシューベルト そしてついには、すりつぶして油でいためた玉葱とソーセージ、アップルパイとクリームといった盛りだくさんな昼食をとったあと彼のアパートの古い揺り椅子にかけたまま眠りこみ、ふと目覚めると、飼い猫のスージーがシューベルトの『ディー・フォレレ』──つ... 2018.04.27 2023.11.08 短篇小説