中学生の頃、親に買ってもらい、大学を卒業するぐらいまで使っていたレコードプレーヤーを処分してから、約四半世紀がたつ。
今回、レコードプレーヤーを購入するに際して、現行の5~10万円の価格帯にあるものをチェックしたところ、機能は豊富だが、自分にとっては不要な機能が多い。全体的に魅力も乏しく、個人的には選択肢が少ないという印象だ。
オーディオマニアではないし、レコードコレクターでもない。ただ、好きな音楽をレコードで聴きたいだけなのだ。
とはいえ、何でもいいというわけにはいかず、それなりのものが欲しい。そういった観点から、中古に目を移し、以下の基準をできるだけ満たすものを探した。
予算
- 10万円以内。ターンテーブルとカートリッジあわせて。
必要な機能・品質
- ダイレクトドライブ方式。ベルトドライブは、超高級品のイメージしかない。低価格帯のベルトドライブはコストダウンのためだろうか?
- ユニバーサルS字形トーンアーム。汎用性が高い。ヘッドシェルもノーマルな形状のものでOK。自分の場合、とりあえずカートリッジは、DL-103(MC)を使いたい。でも、その後いろいろ交換するかもしれない、しないかもしれない。
- アームの高さ調整ができるもの。カートリッジ選択の幅が広がる。実際、DL-103は背が低いので、高さ調整ができないとセッティングが困難。ここは自分で調整したい。
- バランスウェイトが付属。カートリッジやシェルの選択の幅が広がる、と思う。
- 脚部インシュレーターの高さ調整機構。できるだけ水平なほうが音質も精神も安定する。
- 10キロ以上の重量がある。でも、分厚い碁盤みたいなゴッツイのはいやだ。
- できれば、国産製品。となると予算的にかなり難しい。製造年にもよる。ここは目をつぶることにする。
不要な機能・品質
- Bluetooth。自宅でレコードを聴くのに、ワイヤレスにする積極的な理由が見当たらない。
- USB端子。レコードの音源をPCで録音することができる。たぶん面倒くさくてやらない。
- オートプレイ。自分でやるから不要。そこまで面倒くさがりではない。
- 内蔵フォノイコライザー。あってもいいけれど、所有するプリメインアンプに内蔵されているなら不要。自分のプリメインアンプ DENON PMA-1500AE にはMM/MCフォノイコライザーが内蔵されていた。
- ACアダプター電源。自宅で据え置いて使うから不要。今回調べていて一番驚いたのがACアダプター電源だった。レコードプレーヤーにACアダプター電源というのは違和感がある。持ち運び前提だからBluetoothとセットなのかもしれない。ところで、ACアダプターはプリメインアンプのコンセントに差し込んでもいいのだろうか?
実際に買ったもの
- ターンテーブル PIONEER PLX-1000
- カートリッジ DENON DL-103
- レコードクリーナー audio-technica AT6012a
- 針クリーナー NAGAOKA High clean 801/2 AM-801/2
代金は全部で6万円(税込)以下。
ターンテーブルは1年間の保証付き。
2種類のヘッドシェルをおまかせで見繕ってもらった。
買ったところ
ハイファイ堂 名古屋大須本店。一見敷居が高そうに見えるが、わからないことを素直に質問したら、親切にいろいろ教えてくれた。ぼくのような素人でも安心できる。
まとめ
このターンテーブル(PIONEER PLX-1000)には、ダストカバー用のヒンジが付いていない。レコード再生中はダストカバーの置き場に困るかもしれないが、余分な振動を排除する意味で、カバーは外しておいたほうがいいと思う。
ネット・オークションなどでの中古製品の購入には不安があった。店舗で実際にモノを見て、レコードを試聴した上で選ぶことができてよかった。中古はタイミングもある。たまたま希望に近いものを予算内で購入することができた。
A面が終わりB面の一曲目ぐらいの年齢になった今、ふたたびレコードで好きな音楽を聴くことができて、ちょっと嬉しい。
付記 かみさん(配偶者)対策
実はいちばん大事なポイントは、かみさんをどうするか、なのかもしれない。こういうことで生殺与奪の権利を握っているのがかみさんなのだ。
今回は幸いなことに、レコードを聴きたいと言い出したのは彼女のほうだった。あとは予算さえクリアーすれば問題なかった。箱根八里と大井川をあっさりと越してしまったようなものだ。
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