短篇小説 #019 H・E・ベイツ「歌う猫」、猫のスージーが歌うシューベルト そしてついには、すりつぶして油でいためた玉葱とソーセージ、アップルパイとクリームといった盛りだくさんな昼食をとったあと彼のアパートの古い揺り椅子にかけたまま眠りこみ、ふと目覚めると、飼い猫のスージーがシューベルトの『ディー・フォレレ』──つ... 2018.04.27 2023.11.08 短篇小説
日々 無垢なものに向かってひた走る姿に感動する ウディ・アレン『マンハッタン』(1979) Kaivopuisto, Helsinki Finland 2005 「ニューヨークのマンハッタンを舞台にした、ロマンティック・コメディ」というありがちな説明より、このセリフがウディ・アレンの映画『マンハッタン』のプロットをよくあらわしてい... 2016.07.01 2022.04.29 日々
短篇小説 #011 トム・ゴドウィン「冷たい方程式」、生き延びることの意味 「トロッコ問題」または「トロリー問題」と呼ばれる「問題」があるらしい。「ある人を助けるために他の人を犠牲にするのは許されるか?」という古くからある倫理学上の思考実験とのこと。最近では、アメリカの政治哲学者マイケル・サンデルの授業でもとりあげ... 2016.04.01 2024.02.24 短篇小説
短篇小説 #004 ピエール・ガスカール「小さな広場」、指先でぷにゅっとしたくなる 新明解国語辞典 第五版(小型版) フランスの小説家、ピエール・ガスカールの短編小説「小さな広場」を読んでいたら「膕」という漢字がでてきた。 ぼくはよく彼女の通り道で土いじりをしていたので、彼女の踵が顔すれすれに土を踏みしめたり、黒いスカート... 2015.07.29 2023.10.02 短篇小説