日々

高橋の匂い、高橋書店のポケットダイアリーNo.23

高橋書店のポケットダイアリー No.23何年かぶりに手帳を高橋に変えた。真新しい頁をパラパラめくったとき、手帳の匂いに不意打ちされた。早朝の台所からただよってくる、出汁のよくきいたお味噌汁のような、すがすがしくて懐かしい匂いだ。今朝も高橋の...
フィンランド

ほどほど、そこそこ

マグヌス・エンケルぼくら夫婦は、フィンランドのタンペレ郊外とカーリスで2年ほど過ごしたあとの2005年、ヘルシンキの美術学校Taik(現アールト大学)の写真学科(Non-degree)に入学願書を提出した。提出書類には、課題のポートフォリオ...
フィンランド

フィンランド式にナイコン

Nikon NewFM2フィンランドに来て、まだ間がない頃のこと。カメラ好きのフィンランド人の同級生たちとおしゃべりをしていて、「ナイコン」という言葉をよく耳にした。何のことだろうと思い、あるとき「ナイコンって何?」とたづねたら、そのうちの...
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日々

大学は出たけれど、参天製薬の大学目薬

参天製薬の大学目薬進行性の失明ではないかと私は動転した、そしてそのかみ、十九世紀に至るまで、ナス科植物のベラドンナから抽出した目薬を、女性のオペラ歌手は舞台に上がる前、若い娘は求婚者に引きあわされる前に、網膜に二、三滴垂らしたものだという話...
フィンランド

週末のない男

Salmiakki Koskenkorva毎週月曜日のフィンランド語の授業で、先生のMaijaさんがいつも、真っ先にぼくたちに問いかけるのは、こんな質問だった。Mitä sinä teit viikonloppuna?週末は何をしていました...
フィンランド

地図にある町

KUVA-TARHA OY (Tampere Finland), 2004PCのハードディスクにフィンランドの学校で撮った古い写真を見つける。かなり大雑把ではあるが、いちおうタンペレの地図だ。どうやら写真店の場所を示しているようである。フィ...
フィンランド

KORONA

"KORONA VIRUS"フィンランドの友人のお母さん(サヴォンリンナ)からグリーティングカードが届いた。手書きの英語でしたためられた、近況を伝える言葉を追っていくうち、CではなくKで始まる "KORONA" という文字に目が留まった。あ...
日々

ロシアのエミィ

何年か前のことだが、クラシック・ギタリストのロシア人(桑名市在住)の知人と話していたら、レコード会社のEMI(イーエムアイ)のことを「エミィ」と云っていた。「えっ? イーエムアイのことだよね?」と、聞き返したら、「イーエムアイ? エミィです...
日々

ポーの末裔

Cat on the Roof, Dec. 2020 Nagoya近所の自転車屋の店主がエドガー・アラン・ポーにそっくりだ。髪型、顔つき、薄暗い店内で店番をしているときの佇まいが通称「アルティマ・シュール」と呼ばれる、1848年11月撮影の...
日々

バーネットの『小公子』に心が安らぐ

猫ヶ洞池 2020年12月年末年始の読書用にと、図書館で借りてきた10冊ほどの本のうち、小晦日から読みはじめたエミリー・ブロンテの『嵐が丘』を正月に読み終え、ヒースクリフとキャサリンのムーアに別れを告げると、口直しというわけでもないのだが、...
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